生活習慣病とは

生活習慣病

生活習慣病は、その名の通り不摂生な生活習慣によってリスクが高まっていく慢性疾患です。過食や偏食、運動不足、喫煙、過度の飲酒などの生活習慣が続いていると、高血圧、糖尿病、高脂血症などに罹りやすくなります。

生活習慣病はなかなか自覚症状が出にくいと言われていますが、適切な治療を受けずに放置していると、心筋梗塞や脳血管障害など、命に関わる疾患を引き起こしかねません。実際、日本人の死因の上位を占めている心疾患や脳血管障害、肺がんなどは、高血圧などの生活習慣病と大きく関わっているのです。

お早めの対策が重要です

生活習慣病は、1つひとつは軽症であっても、幾つもの疾患が重なり、相乗的に病状が悪化していくことが少なくありません。これに伴い、動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞などの重大な疾患が起こると、取り返しのつかない状態にも至りかねないのです。自覚症状に気付かないまま悪化し、深刻な結果を招かないよう、お早めに生活習慣病を改善するための対策を講じましょう。

主な生活習慣病

高血圧 高脂血症 糖尿病 など

高血圧

高血圧は、血圧の値が高い状態が続いてしまう病気です。心臓は1日24時間、1年365日、常に収縮と拡張を繰り返しており、血圧も刻々と変化しています。また、夜間や睡眠中は血圧が低くなる傾向が見られますし、逆に激しい運動を行っている最中は血圧も高くなります。季節ごとの変更もあり、一般的には寒い冬の時期に血圧が高くなりやすいと言われているのです。

このように、血圧は様々な要因で一時的に高くなることがありますので、高血圧イコール病気だとは言えません。運動時などに血圧が一時的に上昇すること自体は正常なのです。但し、何らかの疾患によって血圧が上がるケースも少なくありません。気になる症状が見られるときは、お早めに医療機関を受診し、必要な検査を受けると良いでしょう。

高脂血症

高脂血症は、血液に含まれる中性脂肪やLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が増え、動脈硬化などのリスクが高まってしまう病気です。30歳代には女性よりも男性に多く見られるのですが、閉経をきっかけとして女性の罹患率が上昇していきます。女性ホルモンであるエストロゲンが低下することより、高脂血症になりやすくなるのです。また、妊娠中にもコレステロールや中性脂肪の値が高くなるので注意が必要です。

治療にあたっては、原則として食事療法と運動療法によって生活習慣を改善し、中性脂肪などの適正化を目指します。脂分の多い食事を避け、野菜中心の脂分の少ない食事に切り替える必要性があります。また、栄養(カロリー)の取り過ぎも悪影響を与えるため、腹八分目を心がける必要性があります。さらに、適度な運動によって代謝を改善し、体重を適正にコントロールします。しかし、これによっても十分な改善が見られないときは薬物療法も併用する必要があります。

糖尿病

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生活習慣病を予防するには

  • 適正な量の栄養素(食物)をバランスよく食べる
  • 日頃から運動習慣を持つようにする
  • 十分な睡眠をとり、ストレスと上手に付き合う
  • 喫煙者は禁煙に取り組む
  • 非喫煙者は受動喫煙に気を付ける
  • お酒は飲み過ぎないようにする
  • 高血糖や脂質異常の方は、病気を進行させないための治療を早期に開始する
  • 健康診断やがん検診などをきちんと受診する
  • など