糖尿病内科とは

糖尿病内科

糖尿病内科は、文字通り糖尿病の診断・治療を専門に扱う診療科です。糖尿病を患っている患者さんは非常に多く、糖尿病がきっかけとなって目が見えなくなったり、腎臓透析が必要になったりするケースも少なくありません。しかし、かなり進行するまで自覚症状が出ないため、医療機関を受診していない方もいらっしゃいます。

健康診断で血糖値の異常を指摘されたり、不摂生な食生活をされている方は、お早めに糖尿病内科を受診するようにして下さい。当院では、患者さんの生活習慣なども見極めながら、食事の見直しをアドバイスするとともに、必要なお薬を処方いたします。さらに、必要に応じて眼科や腎臓内科など様々な診療科と連携して合併症のリスクを減らしていきます。

このような症状の方はご受診ください

  • 健康診断で血糖値の異常を指摘された
  • 以前と比べて体重が増えてきた
  • 食事の量が増えた
  • 以前よりも運動量が減ったのに、食べる量は変わらない
  • いくらでも食べられる
  • 急に甘いものが欲しくなる
  • よく食べるのに痩せる
  • 喉がよく渇く
  • 尿の回数が多く、量も多い
  • 尿の臭いが気になる
  • 足がむくんだり、手足が痺れる
  • やけどや怪我をしても、あまり痛みを感じない
  • 視力が落ちてきた
  • など

糖尿病の種類

糖尿病には幾つかの種類がありますが、日本人に最も多く見られるのは2型糖尿病です。膵臓で作られるインスリンが十分に働かないことによって血糖値が高くなってしまうタイプであり、糖尿病患者の約95%を占めています。以前は中高年の方に発症することが殆どでしたが、食生活の欧米化などを背景として、現在は10代、20代で発症することもめずらしくなくなりました。

2型以外では、インスリンの産生量自体が極端に減少している1型糖尿病が少なからずおられます。主に小児期に発症することが多いと言われていますが、青年期に入ってから突然発症することもあります。この他、妊娠をきっかけとして血糖値が高くなる妊娠糖尿病、インスリン作用に関わる遺伝子の異常、がんなどの疾患が原因となるタイプもありますので、当院では様々な検査を通じて特定していきます。

糖尿病の検査について

糖尿病の診断にあたっては、血液検査や経口糖負荷試験などを行って血糖値の状態・変化を確認するとともに、患者さんの症状、臨床所見、家族歴、体重歴なども参考にし、医師が総合的に判断いたします。なお、糖尿病の初期段階では自覚症状が殆どありませんので、血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)の値を定期的に測定していく必要があります。

このHbA1cは糖尿病の進行度を把握する上で最も大切な指標となっており、合併症の状態を推測する一助ともなります。検査値の基準は、HbA1cが6.5%以上(国際値)を糖尿病型としていますが、具体的な目標は患者さんの年齢、罹病期間、臓器障害の有無などによって異なってきます。詳しくは当院までお気軽にご相談ください。

糖尿病の治療

現在の医学では糖尿病を完治させることはできません。一旦罹患したならば、一生つきあっていく必要があるのです。但し、糖尿病そのものは治せなくても、血糖値を正常に保ち、それと同時に体重や血圧なども良好な状態に保つことにより、糖尿病による合併症のリスクを軽減することは十分に可能です。

糖尿病を治療する際に重要となるのが、継続的な血糖コントロールです。2型糖尿病の場合は、主治医の指導のもと、まずは食事療法と運動療法を並行して行います。これだけで血糖値が正常になる患者さんも多くいらっしゃいます。しかし、既に糖尿病が進行している場合や、食事療法などで血糖値などが改善しなかった場合は、内服薬による薬物療法などを行うことになります。

1型糖尿病の場合は、膵臓などの機能のみでは血糖値をコントロールすることが難しいため、定期的にインスリンの注射を行い、血糖値が乱高下しないように調節していきます。